「夕方になると脚がパンパンになる」「むくみが原因で太って見える」など、下半身のお悩みで多く挙げられるのが脚のむくみ。
むくみは脚が太く見えてしまうだけでなく、放置すると血管がコブのように腫れる下肢静脈瘤を引き起こす可能性もあります。その日のむくみや脚の疲れは、その日のうちにケアをすることが肝心。自分のむくみの原因を知り、正しい予防やセルフケア方法をマスターしましょう!
脚がむくむのはなぜ?
むくみとは、血管内からしみだした余分な水分が皮下組織にたまる状態のことをいいます。特に脚は血液を送り出している心臓から離れた場所にあるため、血流が悪くなったり、重力の影響によって水分が溜まりやすい傾向があります。
むくみの主な原因は「長時間同じ姿勢でいる」「塩分のとりすぎ」「冷房が効いた部屋で長く過ごす」「運動不足」「お酒の飲みすぎ」などがあげられます。これらの行動は血の巡りを悪くし、体に水分をため込んだりしてむくみを悪化させてしまうのです。
脚のむくみ対策は、症状が出る前の予防とむくんでしまってからのセルフケアがポイント。正しい対処法を覚えて、スッキリ美脚を目指しましょう。
美脚を保つ!むくみ予防3つのポイント
1. 冷えの防止
血流を悪くさせる体の冷えは、むくみの大敵です。季節を問わず体を冷やさないよう、首やお腹など体の中心部を温めると◎。夏場は薄手のカーディガンやストールなどを常備して上手に温度調節をしましょう。
また、ふくらはぎに適度な圧をかけることで脚の血流改善を促す「着圧ソックス」や「弾性ストッキング」も、むくみ対策に効果的といわれています。
2. 塩分の少ない食事
毎日の食事では、体を冷やす食べ物はもちろん塩分の取り過ぎにも注意が必要です。塩分をとり過ぎると、体は塩分濃度を薄めようと水分をため込みます。これがむくみの原因となってしまうのです。減塩しょうゆや塩味を引き立てる酸味(お酢やレモンなど)を取り入れましょう。
さらに、むくみの解消に効果的なカリウムを多く含む野菜や果物(バナナ・アボカド・ほうれん草など)の積極的な摂取もおすすめです。ただし、腎機能が低下している場合は体調不良を引き起こす可能性があるため、摂取量に注意しましょう。
3. 適度なストレッチ
デスクワークや立ちっぱなしなど、長時間同じ姿勢でいることでふくらはぎが凝り固まってしまうのも、むくみを悪化させる原因に。むくむ前の予防対策として、小まめなストレッチを行いましょう。
ポイントはふくらはぎの筋肉を伸び縮みさせて血流を良くさせること。オフィスなどストレッチをする場所が十分にとれない場合は、つま先を床につけたまま左右交互に大きくかかとを引き上げる「その場足踏み」をするだけでも脚がスッキリします。
簡単にできる!むくみ解消セルフケア
脚がむくんでしまったら、ダメージを次の日に残さないためのケアを行いましょう。簡単なのは、39〜40℃くらいの少しぬるめのお風呂に15〜20分程ゆっくり浸かる方法。まずは体を芯から温めて血流を促すことで、たまった老廃物を排出しやすくなります。
そのほか、脚のリンパを流すフットマッサージやツボ押しもむくみ解消に効果があります。かかとの中央部分にある「失眠」というむくみのツボを押して、刺激してみましょう。余分な水分を体の外に追い出すだけでなく、不眠解消や下半身の冷えにも効果があるといわれています。
美脚だけじゃない!むくみ解消のうれしいメリット
むくみ解消で得られる最大のメリットは、もちろんスッキリ美脚を手に入れられること。むくみがひどくなる夕方は靴下の跡がなかなか消えなかったり、ブーツのファスナーが閉められなくなるほどパンパンに張ってしまう人も多いはず。むくみをなくすことで脚がほっそりし、美脚効果が期待できるでしょう。
さらに、むくみ対策で行う入浴やストレッチは血の巡りを良くするため、頭痛やめまい、冷え性の予防にもなるといわれています。
頭痛は大きく分けて2種類ありますが、温めることで症状の緩和が期待できるのは「緊張型頭痛」(はちまきで締め付けられるような痛みが続く頭痛)です。「片頭痛」(ズキンズキンと脈打つような・吐き気や嘔吐を伴う頭痛)の場合は温めると痛みが増し、逆効果になる可能性があるので注意しましょう。
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脚のむくみ対策は「冷えや塩分のカット」と「血流の促進」がポイントです。どちらも手軽に取り入れられる方法なので、習慣化してみてはいかがでしょうか。毎日の予防とセルフケアで、スッキリ美脚を保ちましょう!

筆者プロフィール
天王寺リナクリニック
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