ある日ふと気づくと濃くなっている「シミ」。何だか自分が急に老けてしまったような気がして、落ち込んでしまいますよね。
そもそも、なぜシミは急にできたり濃くなったりするのでしょうか? そばかすや肝斑とはどこが違うのでしょう?
実はシミには種類があり、ホームケアを頑張れば薄くなるものもあるんです。今回はシミの種類や発生するメカニズム、ケア方法を紹介していきますね。
おもなシミは5種類
シミにはおもに5種類あり、できる原因やできやすい場所が異なります。まずは、それぞれのシミの特徴を見てみましょう。
老人性色素斑
一般的に「シミ」と言われるもののほとんどが「老人色素斑」と言ってよいでしょう。茶〜こげ茶色で、境界線がはっきりしています。
老人色素斑の原因は紫外線。紫外線ダメージが長年蓄積され、排出されなかったメラニンが色素沈着として残ってしまうのです。
30代から徐々に数が増えたり色が濃くなるのが一般的で、頰やこめかみ、手の甲など、紫外線が当たるところに多く見られるのが特徴です。
炎症性色素沈着
日焼けや虫刺され、やけど、ニキビの跡が消えずにシミになっている場合は「炎症性色素沈着」の可能性があります。
日焼けや虫刺されで炎症が起こると、肌が刺激されてメラニンが生成されます。その後、メラニンが排出されることなく肌に残るとシミになってしまうのです。
炎症部分が紫外線を浴びると、さらにシミが濃くなる場合も。
肝斑
頬骨の高い位置に、左右対称のモヤモヤしたシミができている場合は「肝斑」です。
女性ホルモンの乱れが原因とされており、妊娠や更年期などでホルモンバランスが乱れやすい30〜50代に多く見られます。
ホルモンバランスの乱れによって生成されたメラニンが排出されず、肝斑となって肌に現れるのです。
そばかす
鼻から頰にかけて、小さく丸い薄茶色のシミが広がるのが「そばかす」です。遺伝的なシミと言われ、白人や色白の人に多く見られます。
ほかのシミとは違い、幼い頃からでき始めて思春期に目立つように。春から夏にかけて色が濃くなる傾向があります。
後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)
両側の頰に小さな斑点状のシミが集まっているのは「後天性真皮メラノサイトーシス」。
ほかのシミは表皮でメラニンが作られるのに対し、後天性真皮メラノサイトーシスの場合は、肌の奥にある真皮で作られるのが特徴。
厳密にはシミではなくアザの一種で、色は灰褐色や青色をしています。
ホームケアで薄くなるシミとならないシミ
一度できてしまったシミをなくすことは基本的に不可能ですが、種類によってはホームケアで薄くなる場合もあります。
薄くなるシミ
老人性色素斑、炎症性色素沈着、肝斑、そばかすは、ホームケアでも薄くすることができます。
これらの共通点は、メラニンが皮膚の比較的浅い部分=表皮で作られていること。紫外線や摩擦などの刺激を抑え、肌の細胞が入れ替わるターンオーバーを整えれば、改善が可能です。
薄くならないシミ
どんなにホームケアを続けても自力で改善できないのが、後天性真皮メラノサイトーシス。
後天性真皮メラノサイトーシスはほかのシミとは違い、表皮ではなく真皮でメラニンが作られます。真皮層は皮膚の奥深いところにあるため、市販の化粧品の成分がなかなか届かないのです。
薄くしたい場合は、皮膚科や美容外科などで専用のレーザー治療を受けなくてはなりません。
自宅でシミを予防&ケアしよう
ホームケアで改善が期待できるシミについては、今すぐお手入れを始めましょう。
紫外線対策が第一
シミを改善するには、とにかく紫外線対策がマスト。基本的なことですが、日焼け止めを塗ったり帽子をかぶったりして、季節に関係なく日焼け対策をしましょう。
さらに既存のシミを薄くするために、美白効果のある化粧品やビタミンCを含むサプリや食品を摂り、肌のターンオーバーを促してください。
肝斑にはホルモンバランス調整+トラネキサム酸
肝斑は女性ホルモンが深く関わっているので、ホルモンバランスを整えましょう。睡眠を十分にとる、バランスの良い食事を心がけるなど、基本的なことから始めてください。
また、肝斑には「トラネキサム酸」がオススメ。アミノ酸の一種で、女性ホルモンを整える効果はありませんが、皮膚の奥でメラニンが発生するのをブロックして肝斑を薄くしてくれます。
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紫外線によるシミとそれ以外の要因で発生したシミは見分けるのが難しく、両方ができていたりするケースもあります。
不適切なケアを行うと悪化してしまう場合があるので、自分のシミが判別できない時は専門のクリニックや病院に相談しましょう。